roja music

音楽の話とライブの記録。

椎名林檎と彼奴等がゆく 百鬼夜行2015

 

 

 


オリンパスホール八王子 

 

ここ最近の林檎博〜夏フェスの流れから固まって行ったバンドメンバー構成でのツアーでした。浮雲ヒイズミ、名越さん、村田さん、鳥越さん、玉田さんとおなじみの面々。林檎博からはよりソリッドなメンバー構成となった今回。そのため、ブラスの味付けはあるものの、骨組みは力強いバンドサウンドが強調されていた気がします。椎名林檎名義では長らくオケ構成が多く、ジャズアレンジなども多かったですが、今回は懐かしい曲を原曲に近い形で再現。特に懐かしい、というか10年くらいライブ通ってて初めて聴いた「警告」や「虚言症」などはかなり原曲に近く、思わず青春時代に何回も何回も聴いた日々を思い出して感傷に浸ってしまったり…。事変時代の曲はヒイズミのいるものが多く、あのプレイをまた見れるとは!という嬉しい驚きも。
今回のツアーは結構コンセプチュアルな作りとなっており、冒頭の演出からかなりストイックな和を追求しており、「尖った手口」でのmummy-Dの映像、「労働者」での娑婆キャバレー?の映像、などかなりコンセプトを打ち出して来ていました。その中で出色の格好良さだったのは「神様、仏様」。ツアータイトル百鬼夜行を引っ張るまさしくリード曲でしょう。この曲の最後に、今回のバンドメンバーの映像と共に、ツアータイトルがばしっと出るんですね。この演出には思わず鳥肌がぞわぞわと立ち、このライブの、ひいてはこのツアーがものすごいものになるぞという予感を感じさせてくれました。その予想は大当たりだったのですけれども。
今回がいつもの林檎さんのライブとかなり違う印象になったのは、「Σ」からのセットリストがかなりあげあげで、懐かしい曲も新しい曲も提供曲のカバーもゲスト曲も織り交ぜてとにかくノンストップであげまくる。どうなっちゃうの?ってくらいサービス満点。見終わった後に「林檎さん大サービスだったな」という感想を思わず抱いてしまうくらい充実感、満足感が高かったです。更にトドめにアンコールは懐かしい「虚言症」。いやぁ、本当にすごかった。
舞台上の演出はあくまでもシンプルです。というかほぼないです。映像は凝ったものもいくつかありましたけれども。それだけに楽曲の力を改めて感じる事が出来た気がしますね。

個人的に最近はまって聴いてた「きらきら武士」を浮雲がレキシ役で再現したのは面白かった。原曲よりは抑えめでタイトなアレンジに。浮雲ってほんとになんでもやってくれるな。

12月にもう1回行きますが、もう一回増やしたいと思うくらい良いライブでした。

 

01.凡才肌
02.やさしい哲学
03.いろはにほへと
04.尖った手口
05.労働者
06.走れゎナンバー
07.神様、仏様
08.現実に於て
09.現実を嗤う
10.SG~Superficial Gossip~
11.熱愛発覚中
12.至上の人生
13.ブラックアウト
14.迷彩
15.罪と罰
16.セーラー服と機関銃浮雲
17.Σ
18.警告
19.マヤカシ優男
20.名うての泥棒猫
21.真夜中は純潔
22.とりこし苦労
23.きらきら武士
24.華麗なる逆襲
25.御祭騒ぎ
26.長く短い祭
27.群青日和
28.NIPPON

ー EN ー
29.虚言症
30.二人ぼっち時間(ED)